「Claude 使いにくい」と検索する人が実在します。天下のAmazonが、Claude Sonnetを使った社内のちょっとした照合作業で、割り当てた予算を860%も超過する請求を受けていたと報じられました。世界の個人ユーザーも同じように感じているのか、意外とうまくいかない理由を集めて確かめてみました。
先に、この記事が答えようとしている2つの問いを書いておきます。1つ目は「Amazonの予算超過は、Claudeというモデル自体の欠陥が原因なのか」。確認できた範囲では、組織の使い方や権限設定といった運用側の要因が目立ちますが、Anthropic側に原因がある事例も実在し、どちらが主な原因かは断定できません。2つ目は「『Claude 使いにくい』と、世界の個人ユーザーも感じているのか」。そう語る声は複数見つかりましたが、検索エンジンで見つかりやすい事例に偏っている可能性があり、世界のユーザー全体の実感とは言い切れません。
確認できたこと・できなかったこと:「Claude 使いにくい」をめぐる論点
この記事は10軸で独立検証しています。
✅ 確認できた事実
- Amazonの社内プロジェクトで、Claude Sonnetを使った商品リストと著者情報の照合作業が、割り当て予算を860%上回る180万ドル(当時のレートで約2.8億円)の請求になったこと。Tom’s Hardwareの記事本文を直接読んで確認しました(出典:Tom’s Hardware ※英語サイト、著者Jowi Morales氏、2026年7月30日公開)。この記事はFinancial Timesの報道をもとに書かれています。
- 同じ社内会議で、財務監査ツールの開発で約54万1000ドル、配送スピード改善システムで約13万4000ドルの追加費用が生じたことも、Tom’s Hardwareの記事本文とgHacks Tech Newsの記事の両方で確認できました(出典:Tom’s Hardware、上記リンク/gHacks Tech News ※英語サイト)。
- 180万ドルの超過は、発生から発覚まで約5か月かかったことも、Tom’s Hardwareの記事本文に明記されていました(出典:Tom’s Hardware ※英語サイト)。
- Amazonは公式コメントとして「あらゆる新技術と同様に、コスト効率を高める方法を含めて実験・学習・改善を行っている」としたうえで、「チームが互いに学び合っているなかで、小規模かつ単独の事例だけを選び出し、それを日常業務であるかのように描くのは、AmazonのチームがAIをどう使っているかを正しく伝えていない」と述べたこと。この発言はFinancial Timesの取材に答えたものとして、Tom’s Hardwareの記事本文に引用の形でそのまま載っており、私もその文面を直接確認しました(日本語ではGIGAZINEも同じ内容を伝えています)。
- Amazonの直近の四半期収益は1810億ドルを超えており、AI関連の想定外コストはその1か月分の収益の0.1%にも満たないという説明も、Tom’s Hardwareの記事本文で確認できました(出典:Tom’s Hardware ※英語サイト)。
- Amazonは以前、社内でAIを多く使った社員を表彰するランキング制度を設けていましたが、コスト高騰後に廃止したこと。Tom’s Hardwareの記事本文とGadget Gateの記事の両方に同じ記載があり、内容が一致していることを確認しました(出典:Tom’s Hardware、上記リンク/Gadget Gate)。
- ある開発者がClaude Codeに30分おきの確認作業を命じるループを一晩走らせたところ、プロンプトのキャッシュ保持時間が無告知で短縮されていたことも重なり、約6,000ドルの請求が発生したと報じられている(出典:makeuseof.com ※英語サイト)。
- 別のユーザーは、Gitのコミットメッセージに含まれた文字列をAnthropic側の仕組みが誤って検知し、実際の利用量に見合わない約200ドルの追加課金を受けたと報じられている(出典:MindStudio ※英語サイト)。
❓ 現時点で確認できていないこと
- Financial Timesの原文(理由:サイト側の認証の仕組みに阻まれ、本文を直接確認できていません。会社側の通信設定の問題ではなく、サイト側の対策によるものです)
- Gadget Gate原記事、Reddit・Hacker News・Xの各投稿本文(理由:この記事を作る環境からは、まだこれらのサイトへ直接アクセスできていません)
- 予算超過が起きる主な原因が、運用側にあるのかAnthropic側にあるのか(理由:Tom’s Hardwareの記事本文は直接確認できましたが、この記事自体が複数の報道をまとめたものであり、話題になりやすい事例に偏っている可能性は残ります)
何が起きたか:Amazon社内で起きた860%の予算超過
2026年7月28日ごろの社内会議で、Amazonのエンジニアが3件のAI利用コストの問題を報告したと報じられています。もっとも大きかったのが、商品リストと著者情報を照合するために使ったClaude Sonnetのプロジェクトです。割り当てられた予算を860%も超え、180万ドル(当時のレートで約2.8億円)の請求になったうえ、プロジェクト自体は完成せず世に出なかったとされています。

商品照合プロジェクトが860%超過した経緯
Amazonが使っていたClaude Sonnetの価格は、入力トークン100万個あたり約3ドルとされています。この価格だけで単純に計算すると、180万ドルの請求はおよそ6000億トークン分に相当します。人間なら明らかな間違いにすぐ気づいて直せる場面でも、AIは指示された処理をそのまま実行し続けます。同じ指示を何度も送り直すやり直しの動きや、サンプルではなくカタログ全体を対象にしたジョブは、エラーで止まることがないため、そのまま延々と動き続け、請求額だけが膨らんでいったようです。
請求書が月締めで届くうえに、トークン単位の課金であることも、異常に早く気づけない一因になったとみられます。チャットボットよりも多くのトークンを発行するAIエージェントは、この構造をさらに助長するとも指摘されています。
財務監査・配送システムでも追加の超過
同じ社内会議では、財務監査ツールの開発で約54万1000ドル、配送スピード改善システムで約13万4000ドルの追加コストも報告されたとされています。3件を単純に合計すると約250万ドルになります。この合計は、報じられている3つの金額を私が足しただけの計算であり、Amazonが公式に「3件合計の額」として発表した数字ではありません。
各ソースはどう伝えているか:Amazon公式の反論と海外の反応
この件は複数の国の媒体が報じていますが、内容を見比べると、記事の骨子(180万ドル・860%・54万1000ドル・13万4000ドル・約5か月)はどこも一致しています。独自取材で新しい事実を加えている形跡は見当たらず、Financial Timesの報道を各地のメディアが伝えている状態に近いとみられます。Tom’s Hardwareの記事本文は直接読むことができましたが、この記事自体もFinancial Timesの取材を基にしたもので、独自に追加取材した様子は見当たりませんでした。材料の整理にはGeminiも使い、抜け漏れがないかを確かめました。
Amazon公式の反論
Amazonは公式コメントとして「あらゆる新技術と同様に、コスト効率を高める方法を含めて実験・学習・改善を行っている」としたうえで、「チームが互いに学び合っているなかで、小規模かつ単独の事例だけを選び出し、それを全体の業務であるかのように描写することは、AmazonのチームがAIをどう使っているかを正しく伝えていない」と述べています。この発言は、Financial Timesの取材に答えたものとしてTom’s Hardwareの記事本文に引用の形でそのまま載っており、私もその文面を直接確認しました。Amazonの直近の四半期収益は1810億ドルを超えており、この金額に対してAI関連の想定外コストは1か月分の収益の0.1%にも満たないという説明も、同じ記事本文で確認できています。この反論を退ける材料も、逆に全面的に裏づける材料も、私はまだ見つけられていません。金額の規模だけを見れば、Amazonの説明には一定の筋が通っています。一方で、AIを多く使った社員を表彰するランキング制度が社内にあった事実は、「一部チームだけの孤立した出来事」という説明とは重なりにくい部分でもあります。
海外メディアの論調
英語圏の複数メディアは「AIコストの予測しにくさ」「安全装置(ガードレール)の必要性」を論調の中心に置いています。AWS自身がコスト管理ツールを販売している点を皮肉る記事もありました。日本のGIGAZINEは、Amazon側の反論(小規模なケースで金額は誤差に近い、という趣旨)を丁寧にまとめています。この背景にある、組織側の要因については、以前に検証したAI導入失敗事例6社を検証、依存リスクは本当かという記事でも近い論点を扱っています。
個人ユーザーの声とその偏り
Amazonの件とは別に、Reddit・Hacker News・X(旧Twitter)でも、個人や少人数のチームがClaudeやClaude Codeで想定外の高額請求を受けたという体験談が複数見つかりました。開発者が一晩で6,000ドルを使ってしまった話(towardsai.net ※英語サイト)や、フィンテック企業の社員が趣味で作ったゲームで81,267ドルを使ってしまった話などです。この社員は「本当の事故だった。自分の能力を過小評価していた」と話したと報じられています。ソフトウェア開発者として知られる37signals共同創業者のデイビッド・ハイネマイヤー・ハンソン氏は、Anthropicが外部ツール向けのサブスクリプション利用を制限したことについて「非常に顧客に不親切」だと批判したとされています(出典:VentureBeat ※英語サイト)。
📌 ここで伝えたいこと:これらの体験談は、検索エンジンやSNSで見つけやすい、話題になった事例に偏っている可能性があります。Claude・Claude Codeの利用者は世界に数百万人規模いるとみられるなかで、見つかった具体的な事例は数件です。この記事で紹介する声は「世界のユーザー全体の実感」ではなく、「見つかった範囲の、話題になった声」として読んでください。
X上の反応をGrokに集めてもらったところ、セキュリティ研究者を名乗るアカウントが「AIはコストがかかり、ミスも安くはない」とこの件を紹介する投稿をし、比較的多くの反応を集めていました。Claudeを使ったEC業務を発信しているとみられる日本語アカウントも、この投稿を引用して「使いすぎも問題だけど、5か月放置はもっと気になる」とコメントしていました。一方で「これは管理・監視の問題であり、AI固有の欠陥ではない」という擁護的な意見も同時に見つかっています。この2つの投稿は、日を置いて改めてGrokに確認してもらったところ、いいね数・表示回数まで前回と近い数字で再現され、実在するアカウント・投稿である可能性はさらに高まりました。ただし私自身はX(旧Twitter)に直接アクセスできておらず、Grok経由の確認にとどまっています。この収集はGrokに任せた部分で、10軸の評価はClaude・Grokがそれぞれ別々に行っています。両者の違いは、記事末尾の評価表で改めて説明します。
確認できなかったこと・不明な点
正直に書きます。本文を実際に読むことができたのは、Tom’s Hardware・makeuseof.com・The Registerの3本だけです。この記事の核になっている数字(180万ドル・860%・54万1000ドル・13万4000ドル・約5か月・Amazon公式コメント・四半期収益1810億ドル超)は、Tom’s Hardwareの記事本文を直接読んで確認しました。ですのでこの記事の骨格は、Tom’s Hardwareという一つの記事を通した確認にとどまります。
直接読めなかったもの
Financial Timesは、この記事を作る環境からの接続自体は通ったものの、サイト側のCloudflareによる認証の画面に阻まれ、本文までは読めませんでした。会社側の通信設定の問題ではなく、サイト側のボット対策によるものです。Gadget Gate原記事、Reddit、Hacker News、Xの投稿本文も、この記事を作る環境からまだ接続できていません。Uber・Microsoft・Vaudit監査の関連記事(Forbes・The Verge・The Information等)も同様に、本文は未取得です。これらについての引用・数字は、検索結果に出てくる要約を突き合わせたものです。数字そのものに、複数の記事間での食い違いは見つかりませんでしたが、原文と一字一句照合できたわけではありません。
残る不明点
- Financial Times自身の記事本文が、Tom’s Hardwareの引用と完全に一致するか(Tom’s HardwareはFT発として引用符付きで伝えていますが、FT本人の文面はまだ照合できていません)
- 今回見つかった個人ユーザーの体験談が、実際の利用者全体に対してどれくらいの比率で起きているのか
- Uber・Microsoft・Vaudit監査の各事例(後述)も、私自身は元記事(Forbes・The Verge・The Information等)の本文を直接読めておらず、検索結果の要約とGrokの調査結果の突き合わせにとどまっています
- 接続の制約が解消されたあと原文を読み直したときに、ここに書いた内容と食い違いが出ないかどうか
背景・文脈:AIエージェントの予算超過はなぜ起きるのか
Amazonの件だけでなく、AIエージェントの導入で似た予算超過が起きた例は他にも報じられています。
配車サービスのUberでは、2025年12月ごろにClaude Codeを約5,000人のエンジニアに展開しました。導入率は数か月で32%から84%へ、2026年春までには95%近くにまで急増したとされています。その結果、2026年分のAIツール予算を4か月で使い切ったと報じられています。CTOが自らデモをした2時間のコーディングセッションだけで1,200ドルかかった例もあったとされています。ここまではForbes・Yahoo Financeなど複数の海外メディアが伝えている内容です(出典:Forbes ※英語サイト/Yahoo Finance ※英語サイト)。
Microsoftでは、Windows・Microsoft 365・Teamsなどを担当するExperiences + Devices部門が、Claude Codeのライセンスの大部分を打ち切ったと報じられています。理由の一つとしてコストが挙げられ、GitHub Copilot CLIへの移行が指示されたとされています。この件はThe Vergeが最初に報じ、Windows Centralなど複数のメディアがそれを伝えています(出典:Windows Central ※英語サイト)。
監査スタートアップVauditは、60社・3,400万ドル分のAI利用請求を調べました。その結果、約170万ドルの過請求が見つかったと報じられています。原因の多くは、失敗したタスクを繰り返し再試行するループだったとされています(出典:Tech Startups ※英語サイト)。市場調査会社Gartnerは、エージェント型AIプロジェクトの4割超が2027年末までに中止されると予測しています。Uber・Microsoft・Vaudit監査のいずれも、私自身は元記事(Forbes・The Verge・The Information等)の本文をまだ直接読めておらず、検索結果の要約とGrokの調査結果を突き合わせた内容にとどまる点は断っておきます。
「ある大企業がAI利用で1か月に5億ドルを請求された」という話も一部で流れています。ただしこの話はAxios経由の匿名コンサルタントの発言が発端とされています。Grokに改めて調べてもらったところ、「請求書・企業名・トークン数といった一次証拠がなく、信頼性に乏しい」という評価でした。企業名も金額の裏付けも確認できていないため、この記事では真偽が確認できない噂として扱い、Amazonの件の裏付けには使いません。

運用側の要因(組織・個人の使い方)
ここまでの事例に共通しているのは、導入を進めるチームと予算を管理するチームが分かれていたり、利用上限を誰も設定していなかったりという、組織側の仕組みの問題です。個人の体験談でも、止める条件を決めずにループを走らせたまま寝てしまった、自分の使う量を見積もり違えていた、といった、使う側の設計に原因がある例が複数見つかりました。Vauditが見つけた過請求の多くも、失敗したタスクを繰り返し再試行するループが原因とされており、Amazonの件と同じ構造です。
Anthropic側に原因がある2つの事例
一方で、今回集まった材料の中には、Anthropic側のシステムそのものに原因があると報じられている事例も2件あります。1つは、Gitのコミットメッセージに含まれた文字列を、Anthropicの不正利用検知の仕組みが誤って検知し、実際は使っていない従量課金へ勝手に切り替えてしまったという事例です。もう1つは、プロンプトのキャッシュを保持する時間が1時間から5分へ、告知なく短縮されていたために、本来なら再利用できたはずの会話履歴が毎回作り直されて課金がかさんだという事例です。この2件目は、止める条件のないループを組んだという使う側の設計も同時に関わっているため、片方だけに原因を絞ることはできません。似た構図は、以前に検証したClaude セキュリティインシデント 3社に不正侵入という記事でも見つかった、評価環境の設定ミスに近いものです。
集まった事例の数だけを見ると、運用側の要因に分類できるものの方が多く見えます。ただしこれは確信度でいうと「中」までしか言えません。理由は2つあります。1つは、Anthropic側に原因がある事例が実際に2件見つかっており、「Claude固有の問題ではない」と言い切ってしまうと、この2件と食い違うからです。もう1つは、集めた材料がすべて検索エンジンやSNSで見つけやすかった事例にとどまっており、実際にどれくらいの比率で起きているかまでは分からないからです。
読者への考察ポイント
なぜ地味な作業ほど高くつくのか
Amazonの件も、個人の体験談の多くも、共通しているのは「派手な失敗」ではなく「地味な作業」だったという点です。商品情報の照合、夜間の定期チェック、ちょっとしたゲーム作り。どれも普通なら小さなミスで済むはずの作業が、トークン単位の課金と組み合わさることで金額だけが膨らんでいます。AIエージェントを使う場面がある方は、「止まる条件を決めているか」「同じ処理を延々繰り返していないか」を一度確認してみる価値はありそうです。
「Claude 使いにくい」という声は、モデルの問題か課金の仕組みの問題か
今回見つかった個人ユーザーの不満の多くは、Claudeの判断や性能そのものへの不満というより、課金の仕組みや利用制限の運用が分かりにくいという不満でした。「Claudeが暴走する・危険だ」と言い切っている声は、今回集まった材料の範囲では見当たりませんでした。この記事のタイトルにある「使いにくい」を、どちらの意味で受け取るかは、読んでいただいたうえで判断していただければと思います。
まとめ
天下のAmazonでも、Claude Sonnetを使った社内の一作業で860%もの予算超過が起きたことは、複数の海外メディアの報道内容が一致しており、確認できた事実として書けます。世界の個人ユーザーの間にも、Claude・Claude Codeで想定外の高額請求を受けたという声は複数実在しました。ただし、それが「世界のユーザー全体の実感」なのかは、見つけやすい事例に偏っている可能性があるため言い切れません。うまくいかない理由も、組織や個人の使い方に起因する例が目立つ一方で、Anthropic側のシステムに原因がある例も実在し、どちらが主な原因かは今回の材料の範囲では断定できませんでした。
私たちはニュースの真実を保証しません。ただし、真実を追求し、何を確認できて、何を確認できなかったか、そのプロセスをすべて開示します。
多角検証スコア(Claude × Grok 独立評価)
| 検証軸 | Claude評価 | Grok評価 |
|---|---|---|
| 1. メディア報道(資金源・国籍が異なる独立したもの) | A | A |
| 2. 一般人の投稿(現地目撃者など) | B | B |
| 3. 公式文書(政府・企業IR等) | D | D |
| 4. 人間心理的分析 | D | B |
| 5. 統計データ | D | C |
| 6. 歴史的文脈 | D | B |
| 7. 地理的・地政学的文脈 | E | D |
| 8. 宗教的・文化的背景 | E | E |
| 9. 経済的利害関係 | B | B |
| 10. 時系列的整合性 | A | A |
評価基準:A=複数の独立したソースで確認済み矛盾なし B=一部確認できたが全ては確認できていない C=確認できたソースと矛盾するソースが混在 D=ほぼ確認できていないソース不足 E=確認不可または信頼できるソースなし
Claude・Grokの両方が、10軸それぞれを互いに関係なくA〜Eで評価しました。Grokには収集フェーズの結果ではなく、この評価専用のプロンプトを別途送り、Claude側の評価を見せずに10軸のA〜Eを出してもらっています。
評価が食い違った軸について
「メディア報道」と「時系列的整合性」は、この記事の最初の版ではどちらもBとしていました。その後Tom’s Hardwareの記事本文を直接読み、社内会議からFinancial Times報道、拡散までの日付関係に矛盾がないことをこの記事の執筆時点で確認できたため、Claude側の評価をAへ引き上げています。Grokの独立評価も同じ2軸をAとしており、判断基準の違いではなく、原文を確認できた時期の違いによる差でした。
それ以外で差が出たのは「人間心理的分析」「統計データ」「歴史的文脈」「地理的・地政学的文脈」の4軸です。Claude側はこれらをD・D・D・Eとしていますが、いずれも「原文未確認・検索要約止まり」という制約を厳しく取った評価です。Grokはこれより一段甘くB・C・B・Dと見ています。たとえば「統計データ」でGrokがCとしたのは、Uber・Vauditなど部分的な数字自体は確認できるものの、5億ドル規模とされる無名企業の事例(本文では出典不明の噂として切り離し済みです)が実証データと混在している、という懸念によるものです。「地理的・地政学的文脈」でも、Grokは米国企業の事例に偏っている点を一応の地理的傾向としてDとしましたが、Claude側はこの軸自体が本ネタに直接該当しないと見てEとしており、見ている対象の粒度が違います。いずれも判断基準の厳しさの差であり、大きな食い違いとは考えていないため、Claude側の評価は据え置いています。
Grokの独立検証では、Amazon・Uber・Microsoftなど確認できた企業の事例をもとに「世界のユーザーも同じように感じているか」と一般化することについて、統計的な裏付けが弱いという指摘もありました。本文の📌の囲みで「世界のユーザー全体の実感とは言い切っていない」と書いたことと、同じ方向の指摘です。

